節制とは、快楽の誘惑を抑え、この世の善を程よく用いさせる倫理徳です。本能に対する意志の支配力を保証し、欲求の中庸を保たせます。節制を保つ人は自分の感覚的欲求を善に向かわせ、健全な控え目を守り、欲望のままに生きることがありません
63。節制は、旧約聖書の中でしばしば称揚されています。「欲望に引きずられるな。情欲を抑えよ」(シラ18∙30)。新約聖書では、「節度」あるいは「慎み」と呼ばれています。わたしたちは「この世で、思慮深く、正しく、信心深く生活」(テトス2∙12)しなければならないのです。
「正しく生活するとは、心と魂を尽くし、あらゆる行いをもって神を愛することにほかなりません。純粋な愛を神にささげ(これは節制に属します)、いかなる不幸にも揺るがされず(これは勇気に属します)、神以外のものには仕えず(これは正義に属します)、注意を怠らず、たくらみや偽りに不意をつかれないようにします(これは賢明に属します)」64。