[2288]
生命および身体的健康は、神からゆだねられた貴重なたまものです。他人の必要や共通善などのことを考慮しながら、賢明に自分の健康に留意しなければなりません。
国民の健康管理のためには、社会の援助が必要です。この援助によって、成長し成熟するための存在の諸条件、すなわち食・衣・住、健康管理、基礎教育、仕事、社会福祉などが得られるのです。
[2289]
倫理に関する教義は肉体的生命の尊重を促しはしますが、そのことに絶対的価値を置くものではありません。反対に、肉体礼賛を促進させ、そのためにすべてを犠牲にし、肉体の完全さやスポーツ上の成功を絶対化しようとする考えを退けます。そのような考え方は、強者と弱者とを差別して、倒錯した人間関係をもたらすことになりかねないのです。
[2290]
節制の徳は、貪食、暴飲、過度の喫煙や薬物の服用などの、あらゆる種類の行き過ぎを避けさせます。飲酒運転やスピードに酔いしれたりすることによって、路上や、海や空などで他人や自分自身の安全を危険にさらす者は、大罪を犯します。
[2291]
麻薬の使用は人間の健康といのちを非常な危険に陥れます。厳密な治癒的処方以外での使用は、大罪となります。麻薬の密造や密売は恥ずべき行為です。道徳律とはまったく相反するものの使用を促す行為に直接に協力するものだからです。