結果 356-361
「何が原因で、あなたは人間にこれほど大きな尊厳をお与えになったのでしょうか。それは、はかりしれない愛にほかなりません。その愛をもって、あなたはお造りになったものをご自分のうちに眺め、その愛のとりことなられました。実際、あなたが人間を造られたのは愛によってであり、また、人間をあなたの終わりない善を味わいうる存在になさったのも、愛によってです」シエナの聖カタリナ『神の摂理についての対話』 (op. cit., 43)。。
「このような配慮に包まれて存在し始めるものは、一体何者なのでしょうか。人間です。人間は、神の御目には他のすべての被造物にまさって貴重な、偉大で感嘆すべき生きものです。天も地も海も、ありとあらゆる被造物が存在するのは人間のためです。神はこの人間の救いを最重要視されたので、人間のために御ひとり子さえ惜しまなかったほどです。実際、神は人間をご自分のもとに上げ、右の座に着かせようと、いつもあらゆる手段をとられたのです」聖ヨアンネス・クリュソストモス『創世記講話……』 (S. Ioannes Chrysostomus, Sermones in Genesim, 2, 1 : PG 54, 587-588)。。
「聖パウロの教えによれば、人類の起源には二人の人がいます。アダムとキリストです……。聖パウロによれば、最初のアダムはいのちを受けた人間として造られましたが、最後のアダムはいのちを与える霊的存在です。最初のアダムは最後のアダムによって造られ、そのかたから霊魂を受け、それによって生きています……。第二のアダムは第一のアダムを造りながら、ご自分の像を刻みました。ですから、第二のアダムは第一のアダムの役割を担い、その名を受け取りました。それはご自分にかたどってお造りになったものが滅びてしまわないようにするためでした。第一のアダムと第二のアダム、前者には始まりがありますが、後者には終わりがありません。本当は、第二のかたが第一なのです。第二のかたご自身、『わたしは最初の者にして、最後の者である』とおおせになっているとおりです」聖ペトルス・クリソロゴス『説教』 (S. Petrus Chrysologus, Sermones 117, 1-2 : CCL 24A, 709 [PL 52, 520])。。
「人類は神において起源を一にするとは、何というすばらしい世界観でしょう。……人類の本性は一つです。すなわち、肉体と不滅の霊魂とによって成り立っています。世界における直接の目的と使命は一つです。住まいも一つ、すなわちこの大地です。すべての人間は自然法によって地の実りを利用し、いのちを養い、発達させることができます。超自然の目的も一つ、神ご自身で、人間はすべて神に向かわなければなりません。この目的に達する手段も一つです。……キリストによって行われた贖罪のわざでも一つに結ばれています。」ピウス12世回勅『スムミ・ポンティフィカツス』 (Summi Pontificatus : AAS 31 [1939] 427)。第2バチカン公会議『キリスト教以外の諸宗教に対する教会の態度についての宣言』,第1項(Nostra aetate)参照。